この間は海に飛び込む事になった俺だが学習した。
なにせさんに近寄らなければいいと言うことだ!!!
そりゃぁお頭の大切な女性だ。
美人だ。
おまけに優しい。
だけど命は惜しい。
なのに・・・なのに今のこの状況はどうしたらいいんだ!!!
数時間前、俺は先ほどの海軍との追いかけっこで
機嫌が最高潮に宜しい幹部とクルーと一緒に酒を飲んでいた。
そこに滅多に顔を出さないさんがお酒を注いでまわってくれていた。
やはり美人に酒を注いでもらうのはうれしい。
うれしいが俺はうっかり言っちまった!
さんと同じウエストブルー出身だって事を!!
そこからさんとウエストブルーの話をした。
昔あった店の話や何処の飯が旨かったなどと・・・
酒も程よく回っていた俺は周りの状況が見えていなかった・・・
気がつけば・・・
隣に頬をふんわり赤らめ楽しげに話し、これまた美人度がいつもの
3割り増しのさんが俺の横に・・・目の前には・・・
滅多に手入れをしない剣を手入れしながら目を据わらせ
口元だけ満面の笑みを浮かべたお頭・・・
んノォォーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!
どうする。
どうする俺!!!
「すみません、さん、俺ちょっとトイレに・・・」
「さっき行ったじゃない。」
「いや、あの、また行きたくなって・・・」
「もうちょっと話そ?」
さんの細く白い手が俺の腕を掴み
微笑みながら促す。
「・・・・はい」
ああああああああああ!!!
座りなおしちまった!!
座ってどうすんだよ俺!!
馬鹿?
俺、超馬鹿ですかーーーっ!!
「えらく話しが盛り上がってるみたいだなぁ」
お頭がにーーっこりと笑いながら
俺の前へにじりより座りなおす。
ひぃいいいいいいいいいいいっ!!!
「いや、あのっ。同じ出身地だったもので・・・」
「へェ〜・・・んな事初耳だ」
「いえ、あのっ一番最初に赤髪海賊団に入る時に言っ・・・」
「初耳だ」
「・・・・ですよねぇ〜・・はは・・・あはははは・・・・」
「、夜ももう遅い、部屋でゆっくり飲みなおそう」
「先に戻ってて。私もうちょっと話聞きたいの」
ああああああああああ・・・
さん、俺に何か恨みでも!?
この状況でお頭の誘いを断るなんて
俺に死ねと!!??
死ねって事ですかぁーーーーっ!!??
「。えらくこいつが気に入ったみてぇだなぁ」
「だって初めてだもんv故郷の話が出来るの。
ねーっv新入りさんv」
ねーってv
ねーって貴女・・・(号泣)
「はは・・・・・ははははは・・・」
「そうか。そりゃぁ良かったなぁ。お前が楽しく話してるのは俺もうれしい」
お頭が今までよりもにっこりと笑みを浮かべ
俺の方を向き直った。
「命を大事にしなきゃなぁ・・・新入り」
!!!!!!!!
「腹が頭痛で吐き気がするので今日は先に休ませてもらいますっ!!!!!」
かぁちゃん。
・・・・胃薬送ってください。
【新入り涙の航海日誌】